平成15年度(2003年度)吹田市予算と施策に関する要望書

吹 田 市 長  阪口 善雄 殿
教育委員会委員長 立山 榮三 殿

平成14年12月20日(2002年)
吹田いきいき市民ネットワーク
寺 尾 恵 子
池 渕 佐知子

 阪口市長以下、市政運営にあたる行政職の皆様、そして教育職の皆様の日々のご努力に感謝申し上げます。

今期4年間、市役所で働かれている皆様を見守り、見つめてきた<吹田いきいき市民ネットワーク議員会派>であります。非常に誠実に仕事をこなされている部署・職員の皆様も多くいらっしゃることを認識しています。そして仕事をやればやるほど、負担が肩にのしかかっている方々を見ることもありました。しかし一方、ご自分達の使命は何かということを全く考えておらず、できるだけ発言せず、仕事が通り過ぎるのを待っている職員に出会うことも残念ながらありました。仕事量・質のアンバランスが目立ちます。

市長および私ども議員の任期もあとわずかになりました。私どもの奉職期間中も、止まるところなく景気は低迷を続け、財政状況も逼更に逼迫しております中、市民の目は一層厳しく職員の仕事振りに注がれています。

職場の風通しや職員の研鑚なしに、市民や他市の職員との広域連携はできません。
課題が山積している中、吹田市役所の風土・体質の変化をもたらされるよう、人事・労務管理などの改革を庁内で努力をしていただき職員の意識改革を図っていただきたいと今回も特に要望申し上げます。

さて、以下にかかわります事項については、来年度の新規予算として要望するものではなく、<これまでの事業の見直し><次年度に力を蓄えるべき研究検討課題>について、行政職にかかわる皆様に要望するものです。

平成15年度(2003年度)吹田市予算と施策に関する要望


<財政総務常任委員会所管分>

1.千里ニュータウン40周年記念事業が種々行われた。事業を通して生まれた新たな市民交流のネットワークを生かし、千里ニュータウンの地域ポテンシャルを生かしたまちづくりへの歩みを豊中市との連携のもと、進めていただきたい。

2.地方公務員法の改正を目前にして、労使とも、市民から説明責任が要求されている。これまでの経過を見直し、市民の面前で新しい体制を作らなければ前に進まない。そのために15年度は新しい労使協働の場の組換えを研究すること。

3.今後退職金のあり方が問題になってくる。本市における退職前の加算については、市民に説明がつかない。早急に検討するべき課題である。

4.職員の住宅手当について、一世帯に二重に支払っている問題を決算委員会でも指摘をした。早急に検討すべきである。

5.職員の意識改革や勤務意欲・資質向上を図るため、人材育成基本方針を策定し、政策形成能力、立法能力など地方分権時代にふさわしい能力開発プログラムを研究・実施すること。

6.不況の深まる中、市民は公務員の仕事の仕方や待遇に大きな不信感を抱いている。また、人事制度の戦後初めての大きな改革の潮流として、能力等級制度の導入、給与制度の改革、新たな評価制度の導入が強調されている。

@本市としても昇任候補者試験を実施し、一つの評価基準とするなど、職員の能力や適性を公正に評価し、任用・処遇に反映させる透明な人事管理ルールを確立すること。

A吹田市男女共同参画推進条例が制定された。市は、男女共同参画推進モデル事業者として、女性職員の役職者への選任にポジティブアクション、男女共同参画を進めるための環境整備(育児休暇、介護休暇、看護休暇など女性、男性を問わずとりやすい職場環境作り)を率先して行うこと。また、合理的理由の無い職員選任における男女差別解消を進めること。
 *ポジティブアクション(積極的差別是正措置):法に基づき差別的取扱を撤廃することに加え、さらに女性の能力発揮を促進し、その活用を図る積極的な取り組み

Bその他、市民ニーズに合った多様な職員労働体制の研究を行うこと。例えば、時間によって事務が集中するような部署ではフレックスタイムや短時間勤務職員、情報処理など必要とされる専門知識・技術の移り変わりの大きい部署では専門職の中途採用、など。

7.仕事の縦割りを排除するための、職場環境の再構築を行うこと

@業務の効率性だけではなく、情報の共有化の手段として職員1人に1台パソコンを配備し、職員ごとに専用メールアドレスを付与すること。
A簡素で効率的な市民満足度の高い行政サービスの提供と行政責任所在の明確化のため、事業担当スタッフ制の採用。また、市民が市の担当に直接アクセスできるよう、ダイヤルインの導入を行うこと。

8.市民参画の手段として、各部が一つ以上の市民との協働事業を行い、その体験を蓄積し、今後の協働に生かすこと。また、事務事業評価の項目に協働の視点を加えること。

9.市民協働の場のインキュベーターとしての外郭団体のあり方と行政の関係性の整理を、15年度中に行うこと。外郭団体の見直しを進めていただきたい。市民あるいは市場経済と直接接する外郭団体である。給与ベース・人事配置などこれまでの公務員の論理では説明ができない状況に直面している。例えば病院・介護老人施設の給与の経験加算の考え方など市民感覚からも遠いものとなっている。早急に改めるべきである。

10.事務事業評価とともに、政策評価に取り組み始めた自治体も増えてきている。
新規総合計画の策定準備のなかで、政策評価指標(政策の進行管理)のため、市民意見の聴取準備に取り組むこと。

11.市独自の政策を創り出すためには、データの質と量が必要になってくる。
多くの公費と労力を自己満足的に無駄にすることなく、結果を政策に結びつけるよう市政モニターなどなど、データの集積目的や分析には更なる精査を強く要望する。
また、情報の蓄積が多くの部署で利用できるようデータの蓄積ができる体制の構築を研究すること。

12.市政への市民参画の一手法として、パブリックコメント制度を創設し、条例及び重要施策策定時にパブリック・コメントを導入すること。

13.行政の簡素・効率化と市政への市民参画の場を広げるため、「吹田市審議会等の運営に関する指針」の完全運用を進め、市民公募枠の拡大、再任回数・兼職数の制限を行うこと。
また、審議会等委員報酬の見なおしを行うこと。

14.防災への市民意識を高めるため、ハザードマップを検討して市民に危険個所を公表し、地域防災計画を見直すこと。また、災害情報を紙ベース及びITを活用した市民に提供する方法を整備すること。

15.職員や市民に係る各種保険については、規模のスケールメリットが実現できるよう研究を進めること。

16.事業別予算概要に事務事業別の人件費に加えて、必要人員を記載すること。

17.行政・事業者・市民の役割分担及び受益と負担のバランスを考慮した財政運用を行うとともに、市民にわかりやすく説明、公表すること。

18. 事業のライフサイクルコストを複数作成した中での提案方法の検討を行うこと。

19.将来をみすえた、適正な施設維持補修計画を立てるとともに、今後の施設建設時には 維持補修費の年次計画を必ず策定し、新総合計画実施計画の建設事業関係年度計画に組み込むこと。

20.行政の公正・透明性確保のため、公共工事・機器購入時の入札/契約の適正化を図り、随意契約から入札への切り替えを進めること。

21.厳しい財政状況のもと、未利用地の土地の買い替えを含め、市保有地の有効な方針を早急に検討すること。また、普通財産の貸付基準を定めた条例改正の準備を進めること。


<文教市民常任委員会所管分>

22.国際化政策推進指針のため、国際化の進行に伴う市民意識を把握するための市政モニター調査結果を参考にするとともに、早急に、外国市民も含めた市民参加の委員会を設置すること。

23.都市計画マスタープラン市民会議の中でも、コンプレックスシティ(=職住混在のまちづくり)の考え方が議論されている。住宅地の中の起業であるコミュニティーワークやSOHO(SmallOffice HomeOffice)も本市の特色ある産業として育成をさらに進めること。

24.学校図書の充実と市立図書館司書との連携を検討すること。

25.情報化社会に向かい、学校教育に情報の質を見極め、情報を読み解く力をつけるメディア・リテラシーのプログラムを組み込むこと。
 *メディア・リテラシー(メディア解読能力):メディアが伝達するイデオロギー、価値観、政治的・社会的意味などを批判的に解読する力をつけ、メディアに対し批判的な主体性の確立を目指すこと

26.学校施設のバリアフリー化を推進するため、年次計画的にエレベータ、手すり、スロープなどの設置を行うこと。

27.子どもへの暴力防止と子ども自らが自分の身を守るため、CAP(child assault  prevention)プログラムを少なくとも小学校低学年、高学年の2度実施すること。

28.国際化については、交流以外に、識字教室の充実や受け入れプログラムの作成など、外国市民の受け入れ体制の強化を図ること。

29. 市民自治のための土壌を育てることは生涯学習の重要な役割であると認識し、市民参画、協働に関する啓発、体験学習実施を盛り込んだ生涯学習基本計画を研究すること。

30.インターネットによる市立図書蔵書予約システムを実現するとともに、図書館サービスの広域化を検討すること。


<福祉環境常任委員会所管分>


31.介護において今市民が一番困っているのが、痴呆性高齢者対応である。
痴呆性高齢者は施設でもなかなか対応されない。そこで痴呆予防や在宅での介護知識の普及に取り掛かかること。

32.「WAM−NET」では、市民に必要な事業者情報とはとても言えない。
本市独自の介護に必要な情報を冊子やホームページで市民に提供すること。

33.子ども総合施策を進めるため、市内小・中学校において、子どもの実態調査(児童虐待、スクールセクシュアルハラスメント、いじめ、不登校などについて)を行うとともに、子ども・青少年による委員会を設置すること。
また、子ども総合条例(子ども救済、子ども参加、子ども意見表明権)の検討を行うこと。

34.利用度の低い遊園などの有効活用を市民との協働で検討するためのシステム研究を行うこと。

35.不法看板など公共施設への不法占有物について、市民と協働した活動を作り出すよう研究すること。また、不法駐車巡回取締りなどと同じ地区で行っている事業については整理統合の研究を行うこと。

36.廃棄物焼却施設の建替えは、ごみ減量と表裏一体でなければ市民への説明責任ははたせない。現市長はこの4年間ごみ減量施策を進めることを言われてきたが、充分効果を示してきたとはいえない。抜本的にシステムを見直し、減量の効果を出すことを第一義に強く進んでいただきたい。

37.街路樹・公園樹木等剪定ゴミのリサイクル及び学校給食厨芥ゴミの堆肥化を推進すること。

38.ISO14001認証取得後の進捗状況を市報・ホームページで随時公表すること。また、内部の環境監査に市民の視点を加える「市民オブザーバー制度」を導入すること。

<建設常任委員会所管分>

39.山田駅前再開発事業まちづくり懇談会のように、今後南千里・阪急吹田駅前などの再開発には市民参加の懇談会を立ち上げること。またそのためのファシリテーターを職員内に養成するか、外部の専門家との連携を広げ深める必要を指摘する。

40.本市の集合住宅の割合は、他市と比べても非常に高く、我国でも有数の住宅都市といえる。本市の特質と捉え、強力な住宅政策が望まれる。民間の問題と放置せず年々老朽化する集合住宅の維持管理に有効な施策の研究が必要である。そこで、
@ 集合住宅管理の適正化のため、必要な制度等を考える研究・交流会を早期に立ち上げること。
A 1995年3月策定吹田市住宅計画の未達成部分(例えば分譲マンション管理組織等への管理実態の定期的な把握、大規模修理、建替えのノウハウ情報のホームページなどによる提供、修繕資金の低利融資、公的支援策の検討)の早期着手及び実現を図ること。

41.自動車中心のまちづくりから、人中心のまちづくりへの施策転回を図ること。迷惑・違法路上駐車駐輪問題の解決、また、高齢化社会への対応の観点から、貸し自転車システム、低公害低床型コミュニティバス導入を検討すると共に、総合的な交通政策を示した指針作成にとりかかること。

42.公共施設において、雨水の中水への積極的な再利用を進めるとともに、市民へのPRを行うこと。

43.ヒートアイランドの解消、地球温暖化防止のために、屋上緑化、壁面の垂直緑化を、公共施設の新設時、また既存施設の中で可能なものから実施すること。


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