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この夏、三重県に視察に行きました。北川知事の粘り強い話し合いと強いリーダーシップのもと三重県の職員が非常に元気で、いきいきと仕事をされていたことは9月議会でも申し上げました。先進的と言われる自治体の風土に実際に触れますと、まさしく風であるリーダーと土である職員の双方の努力が実を結んで先進の果実を実らせていると感じられます。風と土がなかなかマッチできず、風ばかり吹いて土が干からびている荒野の自治体では政策は実を結びません。これまで本会議ごとに多くの職員の方々と話をした中で、市長のトップダウンの方法が大きな問題だと感じています。ここ数年庁内で市長の意とする事が理解できない、ついていけないと言う声を聞きます。また、政策を語るとき「組合に相談をしてから」という声を多くの理事者から聞きます。
政策の議論を仕事の枠内で充分に行えば、市民にとっての成果が積み上がっていきますが、市民つまり納税者に見えないところで、議論ではなく交渉という形で施策・政策が決まるのは市民にとって不幸です。
三重県では、県民のために県理事者と職員が存在するという合意の下、マスコミにも開かれた「労使協働会議」を持ち、内容は庁内LANで速報するそうです。そして労使協働会議は交渉ではなく協議する場として機能させているとの事です。
これからは行政だけではなく、市民とともに歩む組合ならば、組合自体も市民に説明責任が求められます。
地方公務員法第55条第3項で、地方公共団体の事務の管理及び運営に関する事項、いわゆる「管理運営事項」については、交渉の対象とすることはできないとされています。具体例として、学説、判例、行政実例などでは以下のようなものがあげられています。
<組合が、交渉できない事項=「管理運営事項」>
@ 地方公共団体の組織の取り扱いに関する事項。
A 行政の企画・立案・執行に関する事項。
B 職員の定数及びその配置に関する事項.
C 地方税・使用料・手数料等の賦課徴収に関する事項
D 財産・公の施設の取得・管理・処分に関する事項
E 予算編成に関する事項
F 条例の企画・立案・提案に関する事項。
G 懲戒処分・分限処分・採用・退職・配置換えなどの任命に関する事項。
H 勤務評定制度の企画・立案・実施に関する事項
また、管理運営事項と勤務条件との関係については、昭和48年の[第3次公務員制度審議会答申]により、管理運営事項に該当する事項を行うことにより、影響を受ける勤務条件については適法な交渉の対象になるが、この場合でも管理運営事項そのものについては交渉できないとしています。
これから財政力衰弱により本市としてもシビアーな行財政改革、組織改革の実行は避けて通れない中、この管理運営事項と労使交渉の解釈のずれが無用な停滞を生むことは、納税者である市民にとって大きな損失といえます。
例えば、
「財政健全化計画にかかわること」は管理運営事項のうち「行政事務事業についての企画・立案・執行に関する事項」に該当するので交渉すべきではないと考えますが、「財政健全化計画」によって勤務条件が影響を受けるため、職員団体に対して適切な説明や交渉などの対応を行うことが必要になってくるでしょう。
そこで、勤務条件と関連する交渉を行う場合は、適法な交渉としての範囲を明確にした上で行うべきであり、計画そのものは交渉事ではないと考えます。ただ、現実には交渉事項か管理運営事項かの区別がつきにくい課題も多く出てきます。そのグレイゾーンを交渉ではなく協議会を作り(オーナーである)市民に見える形で進めることで労使とも市民への説明責任が増します。
これまで管理運営事項の取り扱いが、これまで市民に明確に示されてこなかったことで、行政の停滞や職員の能力に不信感を持たれていることも確かです。
組合としての団体利益にとどまることなく、各部に仕事として関わる職員のプロとしての視点を政策立案にいかすべく協議の場を持っていただきたい。
「100人委員会」が市民との協働ならば、職員との協働となるのが「労使協働委員会」と言えます。それはどちらも公開です。
この11月にいきいき市民ネットワークは、市長への14年度の要望として、是非労使協働した会議の開催を市民に見える公の形にしていただきたいと申し入れました。なぜなら労使の話し合いの成果が、納税者である<市民の福祉につながっているかどうか>は大きな市民の関心です。
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