Q&A 2004年3月議会での質問…個人質問3月16日

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公務員第2の退職金?



昨年12月議会で市職員のほぼ一律の高額な退職金額を知りました。
 まだ他にも互助会を退会する時に数百万円の退会金があることを知り、更に驚きました。今回は5分しか質問時間がありませんが、全貌を明らかにするため質問を絞りました。


<これまでの人事に関する主張>


 公務員人事管理は、刑事罰や長期無断欠勤など、よほどの失敗がなければ「年功」で昇級昇進しています。
勤勉手当も、ほぼ全員一律に付きます。これでは職員のやる気を喚起する昇級(給)体系とはいえません。
 以下の資料のように、ほぼ一律の高額な退職手当も、職員のやる気を引き出すものとはならないでしょう。先進自治体では、昇給などの人事管理に工夫をし始めています。これまでにも人事管理の検討を促してきましたが、取り組みは遅々として進んでいません。

寺尾恵子のこれまでの「人事関連質問」

報道によると


吹田市が職員の福利厚生を担う社団法人「大阪府市町村互助会」 に支出していた補助金が、職員への事実上の「ヤミ退職金」に回され ているとして、吹田市民が互助会・元吹田市町・元出納責任者を相手に吹田市への損害賠償を求めた住民訴訟の判決が2月24日ありました。
互助会とは言うものの、職員は会費を年間「給与月額の14%」支払い、市は其々の職員に「給与月額の26%」を補助するもので、互助会の退職給付金は 職員が在職中に負担した会費をはるかに上回る高額な退会給付金となります。

裁判

高等裁判所判決は

96年当時、吹田市の退職者が退職金のほかに、在職24年〜25年程度で400万円を 越える「退会給付金」 名目で互助会から得ていた(最高560万円)と認定。 ・・・資料1
その補助金の一部について『実質的に退職手当の上乗せになっていると言わざるを得ず、 地方自治法に反する』  と指摘された。
  また、「退会給付金は自己負担した会費をはるかに上回っている。  ・・・資料2
これは職員の厚生制度として本来的なものとは言えず、補助金をその財源に充てる事に公益性はない。」と判断した。

 互助会は、府内44市町村(大阪市は個別に互助会をつくっており、除く)の職員6万人余りが参加しており
  判決は吹田市以外の自治体にも影響を与えそうである。


その後の経過

  互助会はH16年3月9日に大阪高裁に上告手続きを行いました。
受付後1週間ぐらいで「上告提起通知書」を互助会に送り、50日以内に互助会が「上告理由書」を提出するということです。
吹田市は今回の判決では手続き上問題は無いということで勝訴しているため、これを不服として上告しないということで、上告人は互助会だけになります。



裁判の争点

 [主な控訴申立て理由]  控訴経過

◆互助会への支出の公益性がない◆
互助会に対する吹田市などの地方公共団体の補給金の支出は公益上の必要がある場合に限られる。「地方自治法2条13項」

* 地方自治法232条の2
     (寄付又は補助)
普通地方公共団体は、その公益上必要がある場合においては寄付または補助をすることができる。




しかし互助会への補給金の支出は、この要件を満たさない。仮にこの補給金の支出が公益上の必要があるとしてもこの支出は「地方自治法2条13項」地方財政法4条に反するものであり、違法である。


「地方自治法2条13項」

法律又はこれに基づく政令により地方公共団体が処理することとされる事務が自治事務である場合においては、国は、地方公共団体が地域の特性に応じて当該事務を処理することができるよう特に配慮しなければならない。


地方財政法4条
(予算の執行等)

第4条 地方公共団体の経費は、その目的を達成するための必要且つ最少の限度をこえて、これを支出してはならない。2 地方公共団体の収入は、適実且つ厳正に、これを確保しなければならない。


 

◆市長・特別職が互助会の給付を受けるのは違法◆
  補給金の根拠となる吹田市条例 <職員の厚生制度に関する条例>は、地方公務員法42条を根拠としている同法42条は特別職である市長などを対象としていない。したがって違法。

    * 地方公務員法第42条  = (厚生制度)
  地方公共団体は、職員の保健・元気回復その他厚生に関する事項に ついて計画を樹立し、これを実行しなければならない

 ◆地方自治体の職員以外にこの補給金を受けているのは違法◆
  地方公務員法の福利厚生規定の対象外である大阪府市長会・町村会・市町村共済組合・市町村職員・健康保険組合・互助会職員の福利厚生事業にも使用されている。これは法令に根拠のない違法な支出である。

◆吹田市の予算説明書では、補給金を共済費として計上し法定制度と錯覚させることで議決を得ているのは、予算の目的外支出に当たり違法◆

[構成員]大阪府下の市町村・一部事務組合の常勤職員。(臨時職員で勤務月数が引き続き6ヶ月未満のものを除く)
並びに大阪府市長会・大阪府村長会。市町村職員団体と大阪府市町村互助会に勤務する職員で、当互助会に入会した者
[被控訴人からの反論]  

◇「大阪府市町村互助会は昭和7年に設立された団体で現在まで65年以上にわたり運営実績のある団体である
  したがって職員の厚生福利の実現のために補給金を交付することは,極めて高い公益性が認められる。

◇退会給付金制度は、退職後の生活の安定と安心を趣旨とした福利厚生事業の一環であり、これを通じて会員の在職中の勤労意欲をかきたて、その目的を実現するものである。その意味で公益に資するものである事は明らかである

◇互助会の運営費は会員が毎月納付する会費と市町村から納付される補給金で賄われている。
そして、一定の在会年数以上になると、納入会費の方が退会給付金の額より高くなる。
もっとも、一定在会年数の場合は、納入会費の方が退会給付金の額より低くなるが、これは全会員の会費を運用して得る利益などによって補填されている。


資料.1   基準給料と退会金との関係    cf.吹田市退職手当

年度末
在会
年数
基準
給料
年会費
当年度運
用利回り
累計会費の
運用利回り
単年
度計
各年度
会費累計
給付
日数
退会時
給付額
吹田市
退職手当額
1980
1
124,400 20,892 574 21,466 21,466 5 20,733 124,400
1981
2
138,800 23,316 641 1,180 25,137 46,603 10 46,266 277,600
1982
3
145,300 24,408 671 2,563 27,642 74,245 15 72,649 435,900
1983
4
155,000 26,040 716 4,083 30,839 105,084 20 103,333 620,000
1984
5
161,700 27,156 746 5,779 33,681 138,765 25 134,750 808,500
1985
6
185,100 31,092 855 7,632 39,579 178,344 30 185,100 1,110,600
1986
7
197,700 33,204 913 9,808 43,925 222,269 40 263,600 1,383,900
1987
8
209,100 35,124 965 12,224 48,313 270,582 50 348,500 1,672,800
1988
9
222,800 37,428 1,029 14,882 53,339 323,921 60 445,599 2,005,200
1989
10
239,100 40,164 1,104 17,815 59,083 383,004 70 557,900 2,569,000
1990
11
256,900 43,152 1,186 21,065 65,403 448,407 85 727,883 3,092,460
1991
12
278,600 46,800 1,287 24,662 72,749 521,156 100 928,666 3,605,100
1992
13
295,500 49,644 1,365 28,663 79,672 600,828 115 1,132,750 4,138,960
1993
14
31,120 52,272 1,437 33,045 86,754 687,582 130 1,348,532 4,685,760
1994
15
325,400 54,660 1,503 37,817 93,980 781,562 145 1,572,765 5,260,700
1995
16
339,400 57,012 1,567 42,985 101,564 883,126 160 1,810,132 5,874,740
1996
17
353,900 59,448 1,634 48,571 109,653 992,779 175 2,064,415 6,515,370
1997
18
368,100 61,836 1,700 54,602 118,138 1,110,917 190 2,331,300 7,159,040
1998
19
380,800 63,972 1,759 61,100 126,831 1,237,748 205 2,602,132 7,792,840
1999
20
391,600 65,784 1,809 68,076 135,669 1,373,417 220 2,871,732 8,589,000
2000
21
400,300 67,248 1,849 75,537 144,634 1,518,051 240 3,202,399 9,272,940
2001
22
409,000 68,712 1,889 83,492 154,093 1,672,144 260 3,544,665 9,977,760
2002
23
417,700 70,164 1,929 91,967 164,060 1,836,204 280 3,898,532 10,568,160
2003
24
424,000 71,232 1,958 100,991 174,181 2,010,385 300 4,239,999 11,199,780
2004
25
424,000 71,232 1,958 110,571 183,761 2,194,146 320 4,522,665 14,779,125
2005
26
424,000 71,232 1,958 120,678 193,868 2,388,014 340 4,805,332 15,880,125
2006
27
424,000 71,232 1,958 131,340 204,530 2,592,544 360 5,087,998 16,699,200
2007
28
424,000 71,232 1,958 142,589 215,779 2,808,323 380 5,370,665 27,767,480
2008
29
424,000 71,232 1,958 154,457 227,657 3,035,970 400 5,653,332 28,604,545
2009
30
424,000 71,232 1,958 166,978 240,168 3,276,138 400 5,653,332 30,513,562
2010
31
424,000 71,232 1,958 180187 253,377 3,529,515 400 5,653,332 31,324,669
2011
32
424,000 71,232 1,958 194,123 267,313 3,796,828 400 5,653,332 31,977,792
2012
33
424,000 71,232 1,958 208,825 282,015 4,078,843 400 5,653,332 32,598,126
2013
34
424,000 71,232 1,958 224,336 297,526 4,376,369 400 5,653,332 36,006,557
2014
35
424,232 71,232 1,958 240,700 313,890 4,690,259 400 5,653,332 37,245,305
2015
36
424,000 71,232 1,958 257,964 331,154 5,021,413 400 5,653,332 37,285,934
2016
37
424,000 71,232 1,958 276,177 349,367 5,370,780 400 5,653,332 37,042,157
 
38
A B C D E F G H  
計算式     Ax1.4%
x12ヶ月
Bx年利5.5%
x1/2
前年Fx
年利5.5%
B+C+D 前年F+E   Ax1/30(日割)xG  
(表の説明)
        *勤続24年(46歳)で給料は上限。∴年会費・単年度利回りは固定。
                 *退会給付金は勤続29年(51歳)で上限となる。

           退職手当は    H12 (給料+2号級)x62.7ヶ月
                      H16 (給料+1号級)x60.99ヶ月
                      H17 (給料+1号級)x59.28ヶ月
                      と変化していますが、H12年度の制度で試算したものです

寺尾コメント

今後も、これまえどおり5.5%複利で運用したものを退会金として算定し、払い続けることは不可能です。
職員にとっても不良債権化しています。このことを知っている職員はどれほどいるのでしょうか?
職員と納税者に対し互助会の見識ある経営を望みます。



その他資料

@裁判結果を得てかどうか、これまで無料だった厚生会会費を、H16年度より給料月額1/1000、職員から徴収することになった。

A吹田市では福利厚生として3つの団体に補助金を出しています。
参考として資料をご覧下さい。
資料2.市の支出している三つの福利厚生事業(共済組合・互助会・厚生会)





質 問1.社団法人「大阪府市町村職員互助会」と吹田市に対する訴訟についてお伺いします。

前議会で大学卒業後60歳定年までの38年間勤務の職員の平均退職金が3000万円とお聞きしたのですが, 更に500万円ほどの互助会退会給付金が加わることを新聞で知り、改めて市民との生活感覚からかけ離れた実態に驚いています。

判決では、本市が互助会に支払っている年間4億円以上の補助金の一部が、実質的に退職手当の上乗せになっているというものでした。
実際、互助会の財務諸表を見てみますと、支出についてはH14年度決算705億6700万の内、80%を退会金のため繰り越し、15%が現年度退会給付費です。正に95%が退会金のための互助会です。
そしてその他の厚生事業・給付事業は「合わせて4%」しかない、いびつな会計です。
収入を見ると前年度繰越金を除く事業収入は、毎年会員で会費として支払う2倍の補助金が自治体から投入されています。これでは先日の高等裁判所で「市の税金が実質『退職金の上乗せ』と取られても仕方ないというのが私の感想です。

 

1.今年度から退会金の算定方法が変わったと聞きます。では、毎年市が投入している4億円の補助金額は相当減るのでしょうか?今後の推計値をお示し下さい。

答<総務部長>

市が補給する補助金の率は年間で、H11年度には職員それぞれの標準月額の0.28%分が0.26%分に。H16年度からは0.23%分に。そしてH21年度からは0.21%分に減額されています。
これは、職員会費の年5.5%での運用相当額の範囲内での退会給付をめざし、互助会財政健全化のために制度改正をしたものです。補助金額の推計は、H16年度予算で考えると、0.26%の場合約4,400万円の減額。0.21%の場合更に2,900万円の減額となります(つまり、これまでのベースよりも7,300万円の減額となります)

2.公務員の福利厚生事業は手厚いとされていますが、本市の厚生会事業と健康保険組合、そして当互助会で重ねて受給できる事業はどのようなものがあるのでょうか?

  答<総務部長>

厚生会・健康保険組合・互助会で重なっている事業は資料2をご覧下さい。

3.市長は率先して市民感覚の側に立ち退会されることをお考えいただけないでしょうか?

裁判の争点の一つが「補給金の根拠となる『吹田市職員の厚生制度に関する条例』は、地方公務員法42条を根拠としています。 同法42条では市長など特別職であるを対象としていません。
したがって「互助会の構成員となり退会付金を受けるのは違法である」ということです。
市長・特別職等は、行政方針として自助・互助・公助の区分けを厳正にしなくてはならない事を常におっしゃっています。自ら自助・互助・公助のあるべき姿を示すべき問題と考えます。
市民の皆さんから 「互助会の実態は公助団体であったのですか?」 と言われることのないよう、退会されませんか?互助会入会は強制ではなく任意です。

4.会費と補給金、退会餞別金の伸びとバランスを示す資料を委員会に提出願います。

委員会に出てきた「資料1」

2回目の質問

@早急に退会餞別金にかかる市補給金をなくすべきです。
互助で暮らしを支える貸付事業の充実をはかることこそ互助会の趣旨であろうと考えます。 この点を互助会に伝えていただきたい。と強く要望いたします。

前議会でも申し上げたように、自治体の役付職員退職金は平均3000万円ということで、市民感覚から言えば、別に補完しなければならないような低水準ではありません。
今回退会金が名前を変えて退会選別金になろうとも続けているのは、職員の退職後の生活プランへの影響があるからということです。
しかし退職後の不安は市民も同じです。公務員だけ特別なんでしょうか?

A1回目の質問で健康保険組合・厚生会・互助会で重なっている事業があることを伺いました。
 法で定められた補助もあるとは言え、何故市民は職員の福利厚生のため3ヵ所の団体の似通った厚生事業    にそれぞれ税金を投じなければならないのでしょうか?
 3つの団体の事業を整理見直しすべきではないでしょうか。お考えは?

関連記事・・・・・・・・ 読売新聞 2004/12/25

大阪市が、退職一時金や年金を支給される確定給付型年金に職員を加入させ、掛け金に職員負担の2倍以上の公費補助を行っている問題で、大阪国税局は25日までに、補助した掛け金が源泉所得税の課税対象となる「給与所得」に該当する可能性があるとして、市に補助の趣旨や保険契約の内容などについて説明を求める方針を固めた。  職員は退職時、正規の退職金(勤続35年で約3000万円)や共済年金に加え、市が補助する確定給付型年金によって、60歳で定年退職する標準的職員(月給約49万円)で約60万円の一時金と、その後10年間に計約324万円の年金の支給を受ける。  正規の退職金について市は源泉課税しているが、ヤミ退職金の市負担の掛け金は「給与所得ではない」として課税していない。  掛け金の公費補助は昨年度だけで37億9000万円、制度がスタートしてから昨年度までの11年間で計304億円に達する。  税法では、使用者が使用人を被保険者とする保険の保険料を負担した場合、使用人が契約した保険の保険料を使用者が負担した場合など、形態によって保険料が「給与所得」となる条件を細かく定めている。国税局は、市が補助した掛け金がこうした条件に当てはまるかどうか見極める方針。  仮に「給与所得」に該当しなかった場合でも、職員が一時金や給付金を受け取った際には、「一時所得」や「雑所得」として確定申告が必要になるケースもあり、申告状況を調べる。

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