吹田市まちづくり市民参加条例(案)の制定について


1 条例制定の趣旨について

 地方分権の時代を迎え、地方自治体と地域住民の役割分担についても近年各自治体で見直しが進められています。こうしたなかで、市民自らの主体的な参加の下に、企業を含めた多様な主体が相互に補完・協力しながら進めるまちづくりは、より豊かな市民生活が実現されるものと考えます。

 本条例におきましては、地域住民等の参加の機会が保障されたまちづくり協議会を結成し、地域住民自らのまちづくりに対する夢を皆で共有し、構想を具体化し、まちづくり協定として地域の住民間で締結し、その実効性を確保いたします。また、地域において処理しきれない内容につきましては、“まちづくり計画”として市へ提案していただくこととします。

 以上、「自助・互助・公助」のうち、まちづくりの市民参加の仕組みとして、 「互助」「公助」について明文化するものです。


2 条例制定までの経過について

 平成13年6月26日から、平成13年12月19日までの約6ケ月の期間において、市民の立場からまちづくりのすすめ方について検討する市民会議を7回、この市民会議の意見を専門的・多角的に検討するための研究会を5回開催し、その研究会における御意見を参考に条例案を作成しました。


3 条例制定の概要について

 地域においては近隣社会で協力し合って問題解決していくこととし、そこで解決できない事項を市に提案するという「互助」と「公助」についての仕組みを明文化するものです。

(1)まちづくり協議会
 具体的には、地域住民の参加の機会が保障された“まちづくり協議会”が組織されます。まちづくりは市民だけの問題ではなく、その地域において何らかの活動をしている個人や団体を抜きにして考えられないため、構成メ バーは地域の市民だけではなく、事業者も含むことが可能です。

〈2)まちづくり協定
 「自助、互助、公助」のうち、「互助」に該当する部分定めています。まちづくりは、行政任せのものではなく、・その主役が市民であるという認識を持ち、市民自らの主体的な参加の下に、企業を含めた多様な主体が相互に補完・協力しながら、地域の生活における一定のルールを定め、地域の多数の賛同を得て締結することによって、よりよい環境の整備を積極的に進めていこう とするものです。

〈3)まちづくり計画
 「自助、互助、公助」のうち、「公助」に該当する部分定めています。地域の市民の「自助・互助」では賄いきれない分野について、地域住民の総意による市への提案制度です。制度の趣旨は、快適で安全なまちづくりを推進するためには、市と地域の市民等の連携・協力が不可欠であり、将来の市の施策の策定時や実施時において配慮されることによって、快適で安全なまちづくりに結びついていくものと考えます。

(4〉 吹田市まちづくり審議会
 吹田市まちづくり審議会は、12人の委員で構成され、まちづくり協定の認定及びまちづくり計画や活動の支援に関することについて中立・公正な立場において審議を求めます。


4 条例の制定状況

〈1〉 大阪府下においては、駅前商店街の活性化を契機に制定した豊中市をはじめ、箕面市、交野市などにおいて、条例が整備されています。
〈2) 全国的には、“地区計画”が新たに制度として盛り込まれた昭和55年の都市計画法の改正を契機に、翌年、昭和56年にまちづくり条例を制定した神戸市をはじめ、金沢市、鎌倉市などがあります。

 

吹田市まちづくり市民参加条例(案) 規則(案)

(目的)
第1条
 この条例は、まちづくりに係る市並びに市民、事業者及び市内に土地又は建築物その他の工作物を所有する者(以下「市民等」という。)の役割を明らかにするとともに、まちづくり協議会、まちづくり協定等に関する事項を定めることにより、市及び市民等が相互の信頼と理解の下に協働して快適で安全なまちづくりを推進し、もって個性豊かで活力に満ちた地域社会の寒現に寄与することを目的とする。

(市の役割)
第2条
 市は、快適で安全なまちづくりを推進するための施策を策定し、及びその実施に努めなければならない。


 市は、前項の施策の策定に当たっては、市民及び事業者の参加を図るよう努めるものとする。


 市は、市民又は事業者が行う自らの地域の快適で安全なまちづくりのための活動(以下「まちづくり活動」という。)を尊重するとともに、まちづくりについての知顔の普及を図るため必要な措置を講ずるものとする。

(市民等の役割)
第3条
 市民及び事業者は、自ら快適で安全なまちづくりに努めるとともに、市が実施する快適で安全なまちづくりを推進するための施策に協力するものとする。

 市内に土地又は建築物その他の工作物を所有する者は、当該土地又は建築物その他の工作物の所在する地域において、まちづくり活動に協力するとともに、市が実施する快適で安全なまちづくりを推進するための施策に協力するものとする。

第4条

 市長は、次の各号のいずれにも該当する団体をまちづくり協議会として認定すること ができる。

(1) 自らの地域の快適で安全なまちづくりを目的としているものであること。
(2) 当該地域の市民及び事業者の相当数が加入しているものであること。
(3) 当該地域の市民等の加入を拒まないものであること。
(4) まちづくりのための協定の案又はまちづくり計画の作成を活動内容として
   いるものであること。
(5) 特定の個人又は団体の利益を図るものでないこと。



 前項の規定による認定を受けようとする団体は、市長に申請しなければならない。
 

申請の方法 まちづくり協議会認定申請書に以下の書類を添付
@    団体の規約
A    団体の役員名簿及び構成員名簿
B    団体の活動区域を示す地図
C   当該地区の市民及び事業者の相当数が加入していることを示す書類

 市長は、まちづくり協議会を認定したときは、その旨を公表しなければならない。
 


●市長は申請があったときは、「まちづくり協議会認定通知書」または「まちづくり
協議会不認定通知書」により、当該申請をした団体に通知する。

●認定を受けたまちづくり協議会は、その規約又は役員名簿の内容に変更が生
じたときは、速やかにまちづくり協議会変更届書により、市長に届け出なければならない。

(まちづくり協議会の認定の取消し)
第5条
 市長は、前条第1項の規客により認定したまちづくり協議会が解散したとき又はまちづくり協議会として適当でなくなったと認めるときは、その認定を取り消すものとする。


 前条第3項の規定は、前項の規定による認定の取消しがあった場合について準用する。

(まちづくり協定)
第6条
 市長は、次の各号のいずれにも該当する協定をまちづくり協定として認定することができる。

(1)自らの地域の快適で安全なまちづくりのための具体的な方法を定めたもの
  であること。
(2)当該地域において組織されたまちづくり協議会の構成員の大多数が締結者
  となっているものであること。
(3)当該地域の多数の市民等の同意を得ているものであること。
(4)財産権を不当に制限するものでないこと。

 まちづくり協議会は、前項の規定による認定を受けようとするときは、市長に申請しなければならない。

まちづくり協定認定申請書には、以下を添付する。
@まちづくりのための協定書
A当該地域の多数の市民等の同意を得ていることを示す書類

 市長は、前項の規定による申請があったときは、吹田市まちづくり審議会に諮問しなければならない。
市長は申請があった時は、「まちづくり協定認定通知書」、または「まちづくり協定不認定通知書」により、当該申請をしたまちづくり協議会に通知するものとする。



 市長は、まちづくり協定を認定したときは、その旨を公表しなければならない。

(まちづくり協定の変更等)

第7条  前条第1項の規定による認定を受けたまちづくり協議会は、当該まちづくり協定の内容を変更しようとするときは、当該まちづくり協定の変更の認定を市長に申請しなければならない。

前条第3項及び第4項の規定は、前項の規定による申請があった場合について準用する。

前条第1項の規定による認定を受けたまちづくり協議会は、当該まちづくり協定を廃止したときは、速やかにその旨を市長に届け出なければならない。

市長は、前項の規定による届出があったときは、その旨を公表しなければならない。

(まちづくり協定の認定の取消し)
第8条  市長は、第6条第1項の規定により認定したまちづくり協定がまちづくり協定として適当でなくなったと認めるときは、その認定を取り消すものとする。

 市長は、前項の規定によりまちづくり協定の認定を取り消したときは、その旨を公表しなければならない。

(まちづくり協定に対する配慮)
第9条  まちづくり協定が締結された地域の市民等は、当該まちづくり協定に対し、配慮するよう努めるものとする。

 市は、快適で安全なまちづくりを推進するための施策の策定及び実施に当たっては、まちづくり協定に対し、配慮するものとする。

(まちづくり計画)
第10条  まちづくり協議会は、当該地域における快適で安全なまちづくりを推進するためにまちづくり計画を作成し、市長に提案することができる。

 

提案は以下の書類の添付が必要
@まちづくり計画書
A当該地域の多数の市民等の同意を得ている事を示す書類

 まちづくり協議会は、まちづくり計画を作成するときは、当該地域の多数の市民等の同意を得るとともに、市が実施する快適で安全なまちづくりを推進するための施策と調和させるよう努めるものとする。

(まちづくり計画に対する配慮)
第11条  市長は、まちづくり計画の提案を受けたときは、吹田市まちづくり審議会に諮問しなければならない。

 市は、快適で安全なまちづくりを推進するための施策及び実施に当たっては、まちづくり計画に対し、配慮するものとする。

(審議会)
第12条  本市に、吹田市まちづくり審議会(以下「審議会」という。)を置く。

 審議会は、市長の諮問に応じ、次に掲げる事項を調査審議し、答申するものとする。

(1) まちづくり協定の認定に関する事項
〈2〉 まちづくり計画に関する事項
(3) まちづくり活動の支援に関する事項

 審議会は、委員12人以内で組織する。

 委員は、学識経験者、市民及び市内の公共的団体の代表者のうちから市長が委嘱する。

@学識経験者 3人以内
A市民 2人以内
B市内の公共的団体の代表者 7人以内

 委員の任期は、2年とする.ただし、再任を妨げない。

 補欠委員の任期は、前任者め残任期間とする。

 前各項に定める、もののほか、審議会の組織及び運営に関し必要な事項は、規則で定める。

 

<審議会の会長及び副会長>
審議会には会長及び副会長を置き、委員の互選により定める。
会長は、審議会を代表し、会務を総理する。
副会長は、会長を補佐し、会長に事故があるとき又は会長が欠けたときは、
 その職務を代理する。

<審議会の会議>
審議会の会議は、会長が招集し、会長がその議長となる。
審議会は、委員の半数以上の出席がなければ、会議を開くことができない。
審議会の議事は、出席した委員の過半数で決し、可否同数のときは、議長の
 決するところによる。

<審議会の意見の聴取等>
審議会は、必要に応じ委員以外の者に、会議への出席を求めてその意見若
 しくは説明を聞き、又は資料の提出を求めることができる。

<審議会の庶務>
審議会の庶務は、企画部政策推進室において処理する

<審議会の運営に関する事項>
審議会の運営に関し必要な事項は、審議会の意見を聞いて会長が定める。

(まちづくり協議会からの意見の聴取)
第13条  市長は、快適で安全なまちづくりを推進するため必要があると認めるときは、まちづくり協議会に意見を聴くことができる。

(技術的支援)
第14条  市長は、まちづくり協議会その他まちづくり活動を行う団体に対して、必要な技術的支援を行うものとする。

(委任)
第15条  この条例の施行に関し必要な事項は、市長が定める。

(附 則)
   この条例は、平成14年4月1日から施行する。





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